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注文住宅の設計・施工・増改築・リノベーション・リフォームを手懸ける埼玉県和光市の株式会社アーキ・モーダの公式ブログです。

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香る記憶

生まれも育ちも、ずっとアパート、マンション暮らししか体験したことの無い私にとって、

小学生のころ、夏休みに両親の実家である「山梨の家」に遊びにいくことが、とても
 
楽しみだった。
 
平屋の家の前には、おじいちゃんが手入れをしている300坪ほどの畑があり、
 
裏には田んぼをはさんで山があった。
 
まるで絵に書いたような田舎の風景であったが、
 
「畑の土のにおい」、「山の木々のにおい」、田んぼに水をひく「用水路のにおい」、

「新緑のにおい」・・・

 
このにおい、「香りの記憶」はあれから30年ほど経った今も全く色あせない。
 
当時もそこそこ古かった平屋の家の中でも、神棚のある和室は何となく勝手に入っては

いけないような雰囲気が、小学生の私でも感じる「独特なにおい」があった。
 
脱衣場にあったステンレス製の洗面台には、夏でも冷たい水が出てその水とステンレスが

混ざったこれも「独特なにおい」があった。
 
居間の「畳のにおい」、褐色に変化した「木の柱のにおい」、廊下に出ると季節によって変わる

「塗り壁のにおい」・・・

 
こうして思い出してみると、視覚的に覚えている記憶よりも「香る記憶」のほうが

鮮明なのかもしれない。
 
 
今の住まいづくりは、新建材が主流になってシックハウスが問題になり、

出来る限り「消臭」の方向性に進んでいる。
 
私の記憶に残るあの「におい」は、もう今の住まいではほとんど感じることは出来ない。

 
新建材もここ数年、リアルな素材感が復元されてきている。
 
視覚的にも、触れた感触的にも。
 
ただ、あの「におい」は復元されていない。
 
いや出来ないのだろう。。。
 
「におい」だけが、唯一「本物」の特権なのだろうか。
 
是非そうであってほしいと私は思う。
 
技術の進歩が、この境界を超えないことを願っている。

どんなにリアルでも人工的なにおいを新建材で実現されないことを願う。
 

住まいづくりにおいて「本物」が消えてなくならないように。

 
子供たちが大人になったときに、「香る記憶」を次の世代に語れるように。。。
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