「バリアフリー」「PL法」「高齢者配慮」「福祉環境」等のかけ声のもと、
公共建物や家電製品、そして住宅などからも次々と「危険」が消えている。
特に住宅において、例えば小さい子供や高齢者等の家庭内事故対策は
充分配慮されなくてはならない課題であることは間違いない。
最近のエコの時流に乗ってオール電化の普及が目覚ましいが、
特に「IHクッキングヒーター」等は「火を使わない」という特性上「安全」と称され人気も高い。
自分が子供のころは、「ガスコンロの火には気をつけなさい!」
「コンロのやかんに気をつけなさい!」と親に口うるさく言われたものである。
おかげで、ガスコンロでヤケドをしたことは無いが、
「ガスコンロ」には注意しなければいけないという感覚は大人になった今でも染み付いている。
火を使わないIHクッキングヒーター。
実は高齢者のヤケドの事故は逆に増えていると聞いたことがある。
火が見えないことで、使用後にまだ熱いことに気づかず
思わず熱源部分に触れてしまうらしい。
ガスコンロの不完全燃焼による一酸化酸素中毒の危険性も聞いたことあるが、
実はIHクッキングヒーターの電磁波も相当すごいらしい。
身近に潜む危険が、便利さや安全という言葉に隠されて
見えないかたちで潜んでいることに気がついていない人は結構多い。
さて、火を知らずに育った子供たちは、火が危ないという認識をどのようにもつのだろう。
河原でバーベキューを楽しむことはできるのだろうか。
段差のない家の中で思いきり走り回る子供たちは、
外にある無数の障害物にうまく対応できるのだろうか。
人には、安全や便利さを提供していきたいと強く思う。
しかし自分の子供には、少々危ない思いも経験しながら
たくましく育ってほしいとも思う。
そう考える親はもう少ないのだろうか。。。
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